2026/6/12
5月の企業物価指数6.3%上昇、3年ぶり高水準。原油高で値上げ品目拡大:五月の企業物価指数が前年同月比6.3%上昇した。だがこの数字を「インフレの過熱」と読み替え、日銀の利上げを正当化する材料に使うのは、明白な誤りである。
いま必要なのは、需要を冷やす日銀の利上げではない。コスト高の痛みを直接やわらげる、減税や調達先の分散化安定化など政府の機動的な財政・エネルギー政策である。打つべき手を取り違えてはならない。
企業物価上昇の正体は明らかだ。石油・石炭製品が13.8%、化学製品が13.4%、非鉄金属に至っては42.2%の上昇である。いずれも中東情勢の悪化に伴う原油価格の高騰と、供給網の混乱に起因する。需要が強いから値が上がったのではない。供給側のコストが、川上から川中へと押し寄せているのである。
決定的なのは、円ベースの輸入物価指数だ。これが25.5%も上昇し、2022年11月以来の高水準となった。日本の物価高の震源は、国内ではなく、海外にある。国内の景気過熱はない。この一点を見誤ってはならない。

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