白川 愛 ブログ

官製談合疑惑の渦中にある企業との95億円の随意契約による学校建設には反対

2026/5/28

昨日、臨時会が閉会し、約20億円規模の補正予算が賛成多数で可決。
私、白川は、補正予算案の 内訳の99%が目黒区区立目黒西中学校の新築工事に係る経費であることから反対しました。

公共建築業界では近年 ・建設費高騰・人材不足・入札不調・工期逼迫が深刻化しています。学校建設においても、入札不調から随意契約へ移行する事例は目黒区のみならず他の自治体でも発生しています。目黒区でも南中学校、西中学校を含め、度重なる入札不調が発生していることは私も非常に重く受け止めています。

学校は単なる箱物ではありません。

児童・生徒の受け入れ、教育環境、仮校舎コスト、生徒への負担、保護者への影響など、多くの要素が連動しており、工期遅延による行政損失が現実に存在することも理解しています。

目黒区でも過去、2度目の入札で参加資格のある約300社に案内を送付した結果、申し込み頂けたのはたった1社。このように現実として非常に厳しい状況下にあり、このまま入札を繰り返しても見込みが薄いとの判断は、行政として苦渋の判断であったとは思います。

しかし、95億円規模の学校建設事業を随意契約で発注することは、極めて慎重であるべき判断だと私は思います。

「地方自治体の契約は、原則として競争入札」です。

随意契約は、あくまでも・緊急性・特殊技術・代替不能性・競争入札が不利・入札不調 など、限定的な場合にのみ認められる例外的手法です。

西中の新築工事契約についても、区側が「3度の入札不調」を重視していることは理解できるのですが、それでもなお、「本当にこの事業者との随意契約しか選択肢がなかったのか」という点について、区側から十分な説明が尽くされたとは、私には到底思えません。(議案の内容を補足するような資料の提出は一切なし

学校建設は、公共工事として典型的な分野であり、完全に代替不能というケースは限定的です。また、学校新築が「明日施工しなければ区民の生命に直結する」という性質の緊急工事であるとまで言い切ることにも、一定の難しさがあります。

そのため、・入札不調が続いた・工期遅延で開校に間に合わない、という説明だけでは、十分な説明責任を果たしたとは言えません。

区側の説明が不足している

私が求めているのは

・これ以上工期が遅れた場合、区民生活へ、どの程度具体的影響が生じるのか
・市場調査を踏まえ、他社参入の可能性は本当に存在しないのか
・他事業者への切り替えが困難である客観的根拠は何か

といった、客観的証拠を伴う事実をどう評価したのかという価値判断の説明です。(客観的な資料の提出は一切なし)


「談合疑惑渦中の相手と95億の随意契約」

加えて、契約の相手方である坪井工業については、報道によれば、東京都交通局発注の都営地下鉄軌道保守工事を巡る談合疑惑に関連し、公正取引委員会による立入検査を受けています。
https://www.tuboi.co.jp/news/news_20251114.html
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025111100401&g=eco

小池都知事は「都職員が受注調整に関与した可能性があり、事実であれば重大事態」だと会見で発言し、東京都は副知事2名による特別調査チームを設置しています。

もちろん、現時点では違法認定や処分は出ておらず、推定無罪の原則が働くことも承知しています。ですから、現段階で本契約が直ちに違法であると断定するものではありませんが、随意契約とは、行政が特定事業者を「選ぶ」契約です。

仮に随意契約を行うとしても、官製談合疑惑を抱える企業1社のみと契約交渉をするのではなく、不調となった入札に参加していた他事業者も含め、見積もり合わせを行うなど、最後まで競争性を確保する努力はなされていたのか。

この点についても、区側から十分な説明はありませんでした。

さらに ・入札監視委員会・契約審査会・法務担当・学識経験者など第三者機関へ、本件を緊急的に諮った事実があるのかについても補正予算審議をしている委員会に所属している議員からも一切の質問が無かったことから、区からもこの点に関して全く説明はありませんでした。(委員会質問で談合の件に触れたのは共産党所属の議員だけ)

だからこそ区民から見れば、

「なぜ今このタイミングで、談合疑惑の渦中にある企業を、あえて競争を経ず選定するのか」という疑問が生じるのは当然です。

私は、これは単なる法的問題ではなく、行政倫理と説明責任の問題であると考えています。

仮に法的に可能であったとしても、

・なぜその企業なのか?
・他社検討は尽くされたのか?
・価格妥当性は十分担保されたのか?
・談合疑惑をどう評価したのか?
・将来的に公取委処分等が出た場合どう対応するのか?

などについて区民が納得できる説明には至っていません。

そして、学校施設は引き渡し後も数十年にわたり子どもたちが使用する公共施設です。西中学のみならず南中学の新設工事も同企業が受注していることから、

仮に将来的に官製談合等が認定され、事業者の経営基盤に影響が生じた場合、アフターメンテナンスや瑕疵対応はどうなるのかという不安も払拭されていません。

随意契約は、競争性を制限する例外的契約方式である以上、通常以上に公平性、透明性、説明責任が求められます。

今回の契約に関する議案で問われているのは、単なる法的適法性だけではなく、

公共調達に対する信頼、公契約における行政の慎重性、そして議会のチェック機能そのものだと考えます。

少なくとも今回の西中学の契約案件では

「なぜ今このタイミングで、談合疑惑の渦中にある企業を、あえて競争を経ず選定するのか?」他の選択肢は本当に存在しないのかという疑問について、区側から十分な説明が尽くされたとは、私には到底思えません。

区政への信頼は一度損なわれてしまったら回復に長い時間を要する

だからこそ公共調達においては、「法的に問題が確定していないから進める」のではなく、区民に疑念を抱かせない慎重な行政判断が必要であると私は考えこの議案及び契約を前提とする補正予算に反対しました。

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肩書 目黒区議会議員
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