2026/5/20
立憲民主党の東京都連会長選で、川名雄児・武蔵野市議が当選されたとのことです。これだけ聞けば、地方組織の代表に地方議員が就いた――それだけの話かもしれません。しかし、争った相手が蓮舫参議院議員だったと聞けば、受ける印象は大きく変わります。報道でも、「政党代表を務め、都知事候補にもなった著名政治家が、無名の市議に敗れた」という構図で伝えられていました。
私はお二方と直接のご縁があるわけではありません。ただ、以前に川名さんの著書を読んだことがあり、その存在は知っていました。頷ける部分もあれば、「そうかな」と首を傾げた箇所もありましたが、発信力と行動力を持つ方だという印象は強く残っています。ですから、今回の立候補自体はそれほど意外ではありませんでした。もっとも、当選までは予想していませんでしたが……。
今後、東京都連がどこへ向かうのかは、他県の私には分かりません。しかし今回の結果は、地方組織のあり方という点でも、興味深い意味を持っているように思います。
わが国の地方自治は、現実には国を抜きにして進められる仕組みにはなっていません。法制度上は「国と地方は対等」とされていても、実際の意識や力関係は、戦後から大きく変わっていないのではないでしょうか。かつて自民党愛知県連でも、有力県議が会長を務められた時代がありましたが、それも基本的には中央との協調の中で成り立っていたのではないかと思います。
地方行政は、突き詰めれば、あらゆる分野で国政との調整を避けて通れません。これは、27年にわたり市議を務めてきた私自身の実感でもあります。地方分権を進めるにしても、結局は国の理解と制度的後押しが不可欠です。そう考えると、今回の東京都連代表選は、「地方からの発信」がどこまで独自性を持ち得るのか――その可能性を測る一つの試金石になるのかもしれません。
ところで、近年は「リベラル」の肩身が狭い時代とも言われます。しかし本来、保守とリベラルは、単なる対立概念ではなく互いを補完し合う関係ではないでしょうか。立憲民主党の中にも保守を標榜する方はおられますし、一人ひとりの心の中にも、「変えていこうとする思い」と「守ろうとする思い」は同居しています。かくいう私も、これまで「リベラル」を名乗ったことはありません。それは、政治とは本来、理念を純化することよりも、「自由」と「安定」という二つの価値をどう両立させるかに手を尽くす営みだと思っているからです。
もちろん、実際の議論では、どこかに軸足を置かなければ説得力を持ち得ません。しかし、もし保守だけになれば、議論の幅は狭まってしまうでしょう。穏健な保守思想と現実的なリベラルが同じテーブルで議論を重ねることこそ、むしろ健全なのだと思います。
「保守」や「リベラル」を戦術論として掲げるのではなく、それぞれ自然体の中で共感を広げていく――。今回の東京都連代表選が、そんな新しい政治のあり方を模索する端緒となるとすれば、とても面白いことになるかもしれません。・・・・・ちょっと言い過ぎでしょうか。
以上、とりとめもない雑感ですが、少し心に残った出来事でした。
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ハットリ マサヤ/57歳/男
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