さとう しゅういち ブログ
「外国国旗侮辱罪」と「国旗損壊罪」の違い
2026/5/20
皆さん、こんにちは。
今日は「外国国旗侮辱罪」と「国旗損壊罪」の問題について、冷静に、そして論理的にお話しします。
まず、刑法92条──いわゆる外国国旗侮辱罪。
これは、外国の国旗や国章を侮辱した場合に処罰される規定です。
なぜこんな法律があるのか。
理由はただ一つ。
外交問題になるからです。
外国の国旗を燃やす、破る、踏みつける。
これは、相手国から見れば「敵意の表明」、
極端に言えば「宣戦布告と受け取られても仕方がない」行為です。
だからこそ、この罪は外交関係の安全装置として存在している。
そして、外国政府の申し出がなければ起訴できない「親告罪」になっている。
つまり、外交上の調整のための法律なんです。
ここで重要なのは、
この法律は“日本の象徴を守るため”の法律ではないということです。
守っているのは、日本の外交関係。
国内の象徴や表現の問題とは、まったく別の領域です。
ところが最近、
「外国国旗侮辱罪があるんだから、日本国旗損壊罪も作るべきだ」
という声が聞こえてきます。
しかし皆さん、これは法体系を理解していない議論です。
外国国旗侮辱罪は外交問題。
国旗損壊罪は国内の表現の自由の問題。
保護法益が根本から違う。
だから、片方があるからもう片方も必要だ──という理屈は成立しません。
国旗損壊罪を作るかどうかは、
外交ではなく、
憲法21条・表現の自由とどう向き合うかという、全く別の議論です。
論点をすり替えてはいけない。
外交の安全装置と、国内の自由権の問題は、同じ土俵に乗りません。
私は、
「外国国旗侮辱罪があるから国旗損壊罪も必要だ」
という短絡的な議論に、はっきりと異議を申し上げます。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男