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大津市議会 幼稚園教員の賃下げ条例案を否決​

2026/5/18

 大津市議会 幼稚園教員の賃下げ条例案を否決 
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 本日5月18日(月)、大津市議会本会議が開かれ、継続審査となっていた「大津市幼稚園教員の賃下げ条例案」が賛成少数(議長除く37名中賛成6名)で否決されました。

 大幅な賃下げ 幼児教育の質にかかわる問題 
  
 市の市教組に対する提案は、大幅な賃下げです。幼稚園教員の大幅な生涯年収の引き下げが行われます。私が2月本会議での一般質問で執行部検証済の資料で示した通り、最速昇任のケースで、定年までの現行と比して、退職金は含まず単純計算で約473万円の減収、さらに一般教員のままだと、毎年の賞与と退職金を含まず780万円を超える減収。 
 まさに人生設計の破壊です。ただでさえ物価が高騰している中、収入の低下は生活の悪化となり、それが労働に対する意欲の低下や、ひいては幼児教育の質の低下につながりかねないと危惧するのは当然のことです。

 少数から市民の声で多数へ

 私は、賃下げが議案として提出される以前の昨年の11月議会から、議案となった2月議会と一貫して反対の立場で質問・追及してきました。 
 初めて質問・追及した11月議会では反対の議員は少数でした。 
 11月議会では、市が議案をつくる際に職員の処遇について労使合意のもとで行われるように、「幼稚園教員の給与制度見直しにあたっては、管理職に限らず、現在大津市立幼稚園に勤務する全ての幼稚園教員の処遇の低下につながらないようにすることを求める」決議を提案し、議員の賛同を求めましたが、その際は、残念ながら賛成14人で否決されました。

 しかし、その後、幼稚園現場の教員や保護者、市内、全国の市民の皆様の「賃下げはありえない、幼児教育の質にかかわる問題」という大きな声と粘り強い反対の取り組みが、反対少数であった市議会を動かし、反対意見を多数に変え、議案を否決に追い込むことができました。

 過去を振り返っても、私も前職は38年間市職員でしたが、議員定数の問題などを別にして市長が提案した一般議案が否決されたのは記憶にありません。大津市政のうえでも特筆されるべき出来事です。

 ここからスタート 新規採用配置ゼロ 再編統合・・・
   一人ひとりを大切にする幼児教育・保育の確立を

 議案は否決されましたが、これで終わりではありません。ここからスタートです。 
 大津市は、「教育保育職」として採用をするからには、給料表を一本化することができなければ、今年4月から行われている幼稚園への新規採用者の配属はしないという「方針」は変えるつもりはないようです。 
 これでは、幼稚園で行き届いた幼児教育はできなくなると思います。これは、馬鹿げた「差別的・報復的な人事方針」であり、今後、議会の場でしっかりと追及し是正させていかねばなりません。 
 また、市は「教育保育職」での保育士に合わせる給料表の統一が、待機児童対策で柔軟な配置を行うためと言いますが、今、公立28園の幼稚園教員はギリギリで保育主任(=教頭)がクラス担任を持たなければ運営ができない園がいくつも出ています。 
 こんな状態で、幼稚園教員を保育園に異動させることは不可能です。待機児童対策としての現状での「教育保育職」は機能しません。これも含めて、再検討する必要があります。 
 さらには、今後10年かけて現行の公立幼稚園28園を17園に再編統合する案には、すでに多くの市民・保護者から異論が続出しています。 
  
 私は、幼稚園教員の処遇を低下させず、保育士の処遇改善をするとともに、少子化だからこそ、一人ひとりを大切にする幼児教育・保育のあり方を確立していくために、現場の職員さんや市民の皆さんと連携し、取り組みを進めていきます。

 【本会議での賃下げ条例案の私の反対討論】

議案第30号「大津市教育公務員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」、反対の立場で討論します。私は、この問題に対して昨年の11月通常会議の時点から、幼児教育に携わる職員の処遇は幼児教育の質の確保にも直結することから、幼稚園教員の賃金の引き下げを行うことのないよう求めてきました。

 この点、大津市教職員組合は、4月の市からの新給与制度の説明会を受けた後、幼稚園職場の職員さんにアンケートを行っています。5月13日現在で、幼稚園で働く職員さん167名がアンケートに回答しています。幼稚園教員の主な職員として正規職員は119名、講師である任期付き職員は37名おられますが、そのうちの55.7%、93名になると思いますが、回答されています。その中で、今回の給与制度については、納得していない・一部納得していない方は97.6%に上り、ほぼ全員と言ってもよい数になっています。このアンケートでの逐一の意見の紹介は省きますが、「大津の子どものため、日本の子どものため、保護者のためにならない、少子化対策にも逆行している、現場の実態をわかっていない、保育者・エッセンシャルワーカーなどへの処遇の低下は日本の教育と福祉を悪化させる」などの意見がでています。その特徴は2点あります。

一つは、市は「説明した」と言いますが、現場には「理解」「納得」「合意形成」が成立していないこと。

二つ目は、幼稚園教員の方々は、単に自分たちの待遇だけを守ろうとしているのではなく、処遇引き下げが人材確保、専門性、保育・幼児教育の質、子どもの安全に悪影響を及ぼすことを懸念しているということです。

 このアンケート結果を見ても明らかなように、この議案が幼稚園現場にもたらしている処遇や幼児教育の質の確保に対する不安は全く解消されていません。

 幼児教育は、保育園の保育と同じように、子どもを相手にする、いわば非定型のコミュニケーション労働でスキルを向上させながらの熟練労働というべきものです。とりわけ、支援の必要な子どもに対応するにはなおさらです。そうした対応には新たな研修や学びが必要です。なかなかその時間もとれないほどのギリギリの人員体制でも、職員は頑張っておられます。その状況の中で、職員の皆さんの使命感や意欲に見合う処遇がなされなければ、「やりがい搾取」になってしまい、職員の士気と意欲をそぐことになり、幼稚園運営と幼児教育はなりたたなくなるのではないでしょうか。就学前教育の将来ビジョンも十分に示されない中で、議案第30号は、賃金だけ引き下げることになり、極めて乱暴な議案であると言わざるを得えません。まず、白紙に戻したうえで労使による誠実な交渉を行うことが必要であると考え本議案に反対するものです。

 

 

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