2024/1/27
1月20日、早朝7時10分のフライトで富山空港を出発し、羽田乗り継ぎ、10時15分には徳島阿波おどり空港に到着しました。富山空港を出て、およそ3時間後に四国に行けるとは。富山空港がある恩恵を改めて感じました。
今回の視察の目的地は、徳島県に昨年4月に開校した新設・私立の高専「神山まるごと高専」です。ずっと行きたいと思っていましたが、一般的な視察の受け入れは(人気が高すぎて)行っておらず、同校が行っている視察ツアーに応募しての参加となりました。
視察ツアーに到着すると最初は学校の寮での給食体験からスタート。全寮制の同校では、給食は重要な栄養補給源であり、やすらぎの時間。「給食にはこだわっている」との言葉どおりヘルシーでボリュームがあり、そして美味しかったです。

【神山まるごと高専とは?】
神山まるごと高専は、昨年2023年4月2日に開校、設置学科はデザイン・エンジニアリング学科の1科のみ、1学年の定員は40名の全寮制の高専です。
高専とは高等専門学校の略で、公立・私立をあわせて全国で58校ありますが、「神山まるごと高専」は19年ぶりに新設されたということです。
富山県では「富山高専(富山キャンパス・射水キャンパス)がお馴染みですが、令和5年4月では中学卒業者8750人に対し224人(約2.9%)が入学しており、全国に比べるとその割合は比較的高いのではないかと思います。

【「起業家が心から欲しいと思った学校」をつくということが原点】
起業家が集まった場面で問います。
「学校で学んで良かったと思えることは何か?」
ほとんど誰からも手が挙がらないということです。
「では、学校で学んでおいたほうが良かったと思えることはありますか?」
そうすると、無数に手が挙がるということです。
そこで、育てる人物像を「モノをつくる力で、コトを起こす人」と定め、テクノロジー✕デザイン✕起業家精神を3つの柱として、単にアントレプレナーシップを身につけるだけでなく、自分で手を動かし、実現していく人を育てることとしました。
文系や理系といった概念にとらわれず、3つを柱に、「全部まるごと学べる」を新たにつくることがコンセプトになっています。

【授業以外も大切に。カルチャー(寮での暮らしや課外活動)の充実】
そもそも、なぜ神山町という交通の利便性が決して高くない場所に新しく学校を設置したのか?
学校の寺田理事長との縁が深い場所であったということであるが、神山町は「人と異なることをする人を応援する機運」がとても強い場所であったということ一つのポイントであったとの説明が印象に残りました。
そこで学ぶ子どもたちにとって、その地域のもつ空気は思いのほか重要であるということであると理解しました。
「子どもたちが成長する場面」というのは決して授業の中にはなく、寮内の日々の暮らしやサークル活動、地域の皆さんとの触れ合い、起業家の皆さんとのふれあい、つまり「他者との関わりの中にこそある」。このことが非常に重要なポイントであると感じました。
視察の最後に、そこで学ぶ4人の生徒と座談会がありました。その女の子は、昔からドラえもんが大好きで、ロボットに昔から興味があったということでしたが、コミュニケーションはあまり得意でなく、大人と話すことは大の苦手だったとのこと。しかし、入学して1年たった今、大人7、8人を前に、次々と出てくる質問に的確に答えを返す姿は、自立した大人へと着実に成長しているのではと感じさせるものでした。
【富山県で真似できることは何か?】
富山県では、現在、県立高校再編の議論が進んでいます。
再編において、偏差値にとらわれない、受験のみに軸足を置かない学校の存在も重要ではと感じます。好きなことができる学校、実践力に比重おき地域や現場と密着した学校、コミュニケーション能力を高めるような発表対話型授業の導入する学校を創設していくことが考えられます。
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