2026/3/20
「選挙が国の健康状態を表す」とするならば、国民一人ひとりの心身の健康を守ることは、政治の最も重要な土台です。しかし今、私たちの社会の足元では「ギャンブル依存症」という深刻な病が、特に未来ある若者たちの人生を静かに、しかし確実に蝕んでいます。
今回は、依存症の実態と支援の最前線に詳しい〇〇先生をお招きし、日本が直面している「見えない危機」について勉強会を開催しました。
今回の勉強会で特に衝撃を受けたのは、依存症に陥るスピードの速さです。わずか3ヶ月で依存症になってしまうケースも珍しくありません。
特に若者に多いのが現状ですが、そこにはいくつかの要因があります。
まず、若者は脳が柔らかいので依存しやすいという生物学的な特徴。そして、友達や先輩に誘われてという人間関係から入り口が作られるケースが多い点です。かつては一般的だった「友達紹介特典」などは、こうした依存の連鎖を生むため、早急に廃止すべき仕組みだと言えます。
また、現代ならではの落とし穴として、クレジットカード決済やキャリア決済の罠が挙げられます。手元に現金がなくても賭けられてしまう環境が、子どもが親のカードを使ってしまうといった事態を招き、朝から晩まで競艇とパチンコでローテーションしてしまうという過酷な依存の現状を作り出しています。
犯罪と隣り合わせの「負の連鎖」
依存が深刻化すると、単なる個人の問題では済まなくなります。
借金の相談窓口では、闇金の割合は半分を占めるとも言われ、返済のために横領、窃盗、万引きが多発しています。近年はさらに深刻で、闇バイトや口座売買といった犯罪に手を染めてしまう若者も少なくありません。
依存症を加速させるのは、追い詰められる感覚やストレスです。しかし、皮肉なことに依存症になるのは真面目で実直な人が多い傾向にあります。そのため、本人は「自分は正常だ」と考えて病院に行かず、周囲も病気であると認められないという悪循環が生まれています。
立ち遅れる日本の支援体制と「イギリスの事例」
こうした事態に対し、日本の対策は十分とは言えません。現在、日本人の五人に一人が精神疾患を抱えていると言われる中で、依存症を見てくれる病院がないという現実は深刻です。治療へのアクセスの改善は急務です。
ここで、先進的な事例としてイギリスの取り組みが紹介されました。
イギリスでは、依存対策に専用の課税を行っています。その予算規模は、例えば予防策だけで3000万ポンド(約58億円)規模にのぼり、その内訳も依存メカニズムの解明や、治療に50%を充てるなど、非常に具体的です。
対して、日本の予算は8.7億円。イギリスの予防策だけで日本の総予算の数倍に達しており、その差は歴然としています。
酒の依存症は力が入っているが、ギャンブルはまだまだというのが実情です。ギャンブル業者は逃げたままで、社会的責任を十分に果たしているとは言い難い状況があります。
依存症は、個人の意志の問題ではなく、社会全体で取り組むべき「病気」です。
特に、未来ある若者が一度の過ちで人生を台無しにしないためのセーフティネットの構築は、政治の大きな役割だと確信しました。
今回の学びを胸に、日本における依存症対策の予算拡充や、医療アクセスの向上、そして業者側の責任の明確化に向けて、声を上げ続けていきたいと思います。
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