2026/3/20
「選挙は国の心臓部」と言われるように、選挙はその国の行方を決める根幹をなすものです。
政治の現場に身を置く議員にとって、その重要性は多言を要しません。
このたび、選挙実務の第一人者である井戸先生をお迎えし、知見を深めるための勉強会を国民民主党の東京都連で企画いたしました。
1. 基本理念:民主主義の根幹を守る
国の最も根本的な見解は、公職選挙法が日本国憲法第15条(公務員を選定する国民の権利)を具体化するものであるという点です。
• 公正の確保(機会均等): 資金力や社会的地位がある人だけが有利にならないよう、すべての候補者が同じ条件で戦える土俵を作ることを目的としています。
• 国民の真意の反映: 買収や不正な利益誘導を防ぎ、有権者がしがらみなく自由な意思で代表者を選べる環境を守るためのものとしています。
2. 厳しい規制に対する見解:「べからず集」の必要性
公職選挙法は禁止事項があまりにも多いため、よく「べからず集」と揶揄されます。これに対する国の見解(立法的背景)は以下の通りです。
• 金権政治への反省: 過去の日本の選挙において、無制限な活動が激しい買収合戦や腐敗を招いた歴史があります。そのため、選挙運動の期間、配布できるビラの枚数、看板のサイズなどを細かく制限し、お金がかからない選挙を目指しています。
• 事前運動の禁止: 資金力のある者が日常的に事実上の選挙運動を行うことを防ぐため、告示日・公示日より前の「選挙運動」を厳格に禁じています。
3. 現実の課題に対する認識と動向
一方で、国(特に制度を議論する国会の委員会など)も、現在の公職選挙法が現代の感覚とズレている部分があることは認識しています。
• 複雑さと立候補のハードル: ルールが複雑怪奇であり、結果的に「ルールを熟知している現職が有利になり、新人候補者の足枷になっている」という指摘は、国会でも度々議論されています。
• 時代への適応: インターネット選挙運動の一部解禁や、選挙権年齢の18歳への引き下げなど、有権者が参加しやすくなるための法改正は少しずつ進められています。
• 行政(総務省)の限界: 総務省はあくまで「国会が作った法律を正しく執行・啓発する立場」です。そのため、現場から「理不尽だ」という声があっても、法律そのものが改正されない限りは「現行法に則り、厳格にルールを守ってもらう」というスタンスを崩すことはできません。
今回の勉強会を通じて、現在の選挙制度が抱える課題やリアルな実態が見えてきました。
まず強く感じたのは、公職選挙法が新人候補者の足枷になっているということです。
複雑なルールを細部まで知っている現職がどうしても有利になり、結果として、公職選挙法が男性と現職有利な状況を作り出している現状があります。
また、選挙活動におけるリスク管理の厳しさも痛感しました。議員や候補者は理不尽に訴えられることもあり、常に備えが必要です。
特に、自分が選挙で学生やボランティアの人を巻き込んでしまう可能性があるため、彼らを守る意味でも常に注意が必要となります。
さらに、現代の選挙に欠かせないネット選挙についても、その実態は想像以上に過酷です。
単に発信するだけでなく、投稿にリアクションしたり返信などもやる必要があるので、1日それに費やす事もあり意外に大変だというお話は非常に実践的でした。
こうした厳しい状況下においては、選挙法違反にならないのは当然として、「なったらどうするか」を考えなくてはならないという視点が不可欠です。
事前の危機管理体制をいかに構築するかが、今後の選挙戦を左右すると学びました。
今回の勉強会を通して、選挙というものの厳しさと、それを支えるルールの複雑さを改めて痛感しました。
「知らなかった」では済まされない世界だからこそ、志を共にする仲間やボランティアの方々をしっかりと守り、正々堂々と戦い抜くための準備を整えていきたいと思います。
今後も慢心することなく、常に襟を正して活動に邁進してまいります。
〈参考文献〉
・公職選挙法(総務省)
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